G検定を受験してみての感想 難易度や対策も

はじめに

こんにちは。

 

今回は、2020年7月4日にあったG検定を受験してみての感想や、試験の難易度に関して個人的な意見を述べていきます。

 

僕自身、一応合格した人間なので生存者バイアスがかかっているかもしれませんが、なるべく公平な意見を述べるように努めます。

 

余談ですが、「AI」という言葉はそんなに好きじゃないんですけど、直感的に伝わればいいということで「AI」という言葉を多用しています。

 

 今回の内容

  • G検定 is 何
  • 難易度に関して
  • 効率的な勉強法
  • 実際に受験してみての感想

 

 

G検定とは

ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。

JDLA公式より

まあ、書いてある通りの検定です。

 

ようするに、近年急上昇中のAIについて正しい知識を有しているのか、といったことに関する検定ってことですね。

 

実際、世間から見た「AI」と実際の「AI」にはかなりギャップがあって、その歴史や現実での応用例を確認することには大いに意義があると思っています。

 

受験時間は120分間で、問題は220問程度の選択問題をオンライン上で解きます。

受験料に関しては、一般が12,000円(税抜)学生が5,000円(税抜)とまあまあお高いです。

 

この辺に関しては、公式ページを見てもらった方が早いのでここらへんで止めておきます。

 

余談ですが、僕が受験した2020#2に関しては、半額で実施されていたため普通に受験するよりも安く済みました。

 

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G検定の難易度

正直、難易度に関しては、何とも言えない印象です。

というのも、G検定自体まだ歴史が浅い検定のためか、かなりふらふらしているように見受けられるからです。

 

また、技術の進化が早いということもあり、求められる教養のレベルも刻々と変化しています。

 

特に過去数回の試験と比べ、近年は方向性のずれた形で難化しているという現状です。

 

しかし、合格率は比較的高い(60~70%ほどの)検定であるため、「合格」ということだけに焦点を当てると、難易度はそこまで高くないと言えるでしょう。

(本当の意味で理解度を測れていないとも解釈できる。)

 

よく、「文系でも合格できる!」みたいな決まり文句がありますが、正直それは本当にそうだと思います。

 

教養というだけあって暗記に頼る部分も多い検定なので、理系・文系はそこまで関係ないというのが個人的な意見です。

(理系の人から見たポジショントークなのかもしれませんが、、)

 

ただ、ある程度体系的な理解をしていないと合格は厳しいです。

 

 

効率的な勉強法

ここでは、完全に主観のみで勉強法について語ります。

 

先に断っておくと、文系の方に関しては、同じく文系の方が書いた記事を読んでもらったほうがいいかもしれません。

 

まず、G検定を受験する人は2種類いると思っていて、

1.G検定という検定に合格すること自体が目的の人

2.検定を通して機械学習や深層学習についての基本的な知識や実装方法を学ぶことが目的の人

 

この2種類ですね。

 

1と2では、勉強の仕方がかなり異なってくると思います。

 

僕は後者の人間なので、そちらに焦点を当てて勉強法を語ろうと思います。

 

結論から言うと、機械学習や深層学習の基本的な知識や実装方法を学習したいのであれば、G検定の公式テキストなどは1度忘れて、プログラミングの教材等で学習した方が絶対良いです。

 

というのも、G検定だけに焦点を当てた勉強法だと、座学としての知識しか身につかず、実装とのギャップがものすごいです。

 

深層学習の理解を深めたいのであれば、テキストを読んで「へー、そうなんだ」となるよりも、実際に手を動かしながらモデルを作ったりした方が内部への理解も深まります。

 

また、このように実際に手を動かしながら学んだことはG検定でもそのまま使えます。

 

なんなら、プログラミングで学習している最中にネットワークの実際の流れを見ているので、テキストだけで勉強した人よりも体系的に理解できます。

 

文系の人が弱いとされている、ネットワーク内部の理解もついで感覚で身についてしまうので、技術書などで勉強した方がお得です。

 

語彙力が弱いので、あまり伝わらないかもしれませんが、つまりこういうことです。

※あくまでイメージ

ここまで読んで、「おいおい、これだとG検定に合格するまでにかなり時間かかるし遠回りじゃないか」と思ったあなた。

 

残念ながらそういった方は、上のところでいう1番に当たる人間です。

 

「合格」だけが目的の人には、この勉強方法はお勧めしません。

 

ただ、本当の意味で内部への理解を深めて、実際に実務で使えるようになりたいのであれば、多少遠回りになってもいいので深層学習の技術書等を使いましょう。

 

 

注意点

G検定特有の歴史や法律などに関しては別途学習する必要があります。

ただ、この辺はほぼ暗記大会なのでチートシートやテキストでどうにかなります。

というか、合格率調整のための補正が入ると考えられるので、世に出回っているテキストでカバーできていないところは合否にそこまで関係ないと思います(個人的な意見)。

 

 

個人的におすすめの書籍を載せておきます。

 

基本的な機械学習のアルゴリズムを確認したい人用

 

深層学習のネットワーク構造について理解したい人用

created by Rinker
¥3,960 (2020/09/01現在 Amazon調べ・詳細)

 

人工知能の歴史を体系的に学びたい人用

 

出題範囲を広く網羅している書籍

created by Rinker
¥4,180 (2020/09/01現在 Amazon調べ・詳細)

 

G検定の公式テキストというものも存在していますが、正直言ってほとんど使い物にはならないので、優先的に購入する必要はないと思います。

 

また、色んな問題集も出回っているのですが、あまりあてにならない(近年出題傾向が変わっている)ので、強くお勧めできるようなものはありません。

 

Kindle Unlimitedに入会している方であれば、無料で購読できるものがいくつかあるので、そういったものは有効活用していきましょう。

 

 

感想など

僕が受験した2020#2の内容は特に酷かった、というのが正直なところです。

 

Twitter上でも難化したとの声が多く、かなり荒れていたことを覚えています。

 

ジェネラリスト検定というだけあって、教養の有無を確かめる検定のはずが、かなり専門的な問題が複数出題されたり、そもそも公式テキストが対応していない問題が半分近く出題されたりと、挙げればきりがないほど納得できない試験でした。

 

更に酷いのが、ここまでよくわからない問題を多数出題した挙句、最終的には合格率を優先しているという点です。

 

体感的なものではありますが、あの難易度で合格率70%近くあるということは、ボーダーはかなり低めに設定されていると考えられます。

 

つまり、本当にAIに関する理解があるのかも怪しいような人が大勢合格している可能性が高いということです。

 

これだと、検定に合格したところで、それ相応の価値があるのかさえ怪しくなってしまいます。

G検定に合格した≠AIの知識がある、という悲しい末路となりそうです。

これはG検定の今後の課題でしょうね。

 

確かに、法律や倫理は年々改正されていくものなので、網羅的に学習するコンテンツを提供することは難しいのかもしれませんが、だとしたらその分野からの出題数は減らすべきだと思います。

 

今後のG検定を受験する予定のある方は、「この1冊で合格」的な決まり文句は過信しないように注意した方がいいです。

 

今回のような内容の試験が続くと仮定した場合、あの内容をカバーしきれている本やブログ記事は今現在存在していないと言っていいでしょう。

(白書は読んでないからわからないけど)

 

最後に、この記事も1人の人間が自分の立場で言いたい放題言っているだけにすぎませんので、たかが一意見に振り回されずに、自分でも俯瞰的に情報を探してみてください。